マラムと嵐が丘

この木を間近で見たくなり、今回もマラムに向かいました。

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マラムの里を望む丘の上に孤高の姿を見せるこの木は
マラムを象徴するひとつとして知られ、「Malham Lone Tree」と呼ばれています。

実は先週もここを訪れたのですが、あいにく途中から雨となり
ライムストーンの上を歩くのは危険なので木に到達する前に断念。
小雨にけむる中、遠くに木のシルエットが見えます。
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1週間後の今日はまずまずの天気となったので、Lone Treeを目指して歩き始めました。

近づいてきました。
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到着
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遠くからは1本の木に見えますが、近寄ると2本の木が寄り添っているのがわかります。

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見る角度によって1本に見えたり、2本に見えたりするのです。

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さて、エミリー・ブロンテの「嵐が丘」はこれまにで何度も
映画化・テレビドラマ化されています。
私の「嵐が丘」DVDコレクションを改めて数えてみたら7本あり
1週間「嵐が丘」を見続けられます。
と言ってもよく観るのは
1992年のジュリエット・ビノシェ、レイフ・ファインズのバージョンと
2009年の英国民放ITVバージョンの2本くらいでしょうか。

ITVバージョン(日本でも入手可)ではキャシーをシャーロット・ライリー、
ヒースクリフをマッドマックスで注目のトム・ハーディーが演じています。
この2人はこの共演をきっかけに実生活でも一緒になっていました。

シャーロットは北イングランドのダラム出身なのでノースアクセント。
キャシー役に違和感ありません。もちろん演技も素晴らしいです。

ところで、1992年バージョンをご覧になった方ならご存じと思いますが
この映画の中ではマラムのライムストーン群で撮影されたシーンの数々が
実に効果的に使われています。

たとえば
Heathcliff:Can you talk to trees?
Cathy:No…
H:Touch the wind?
C:No…
H:Let’s send your sprit into that tree.
C:Where?
H:There. Make it talk to us…

このシーンを始め、マラムで撮られた様々な場面を思い浮かべながら
木の下で小休止。

Lone Treeからマラムの里の方向を望む。
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もう少しゆっくりしたかったのですが
西方向の雲行きが急に怪しくなってきました。
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ここで雨に降られると逃げ場がないので
雨具を持っているとは言え、戻ることにしました。

幸い雨雲はこちらには流れてはきませんでした。
デイルでは一方は快晴、もう一方は土砂降りということがよくあり
雲の流れも驚くほど速いです。

帰路で見つけた趣のある木たち。
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ヨークシャーは空気の温度が変わり始めています。
もう夏が終わろうとしているのかもしれません。

August 2015

コメント

  1. miholic より:

    この風に限りなく孤独を感じます。
    そしてたまらなくこの孤独に憧れます。

  2. 田舎歩き より:

    デイルズでは360度視界が広がる中で独りになれ、ヨークシャーの風を肌に感じて歩きながら、自分と向き合うことができます。いつか歩いてみてくださいね。

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