写真は
前回(デイルって何?)のトップ写真と同じスポットから
反対方向を眺めたもの。
写真からV字状(U字状かな)のデイルの地形が
よくわかりますよね。
この写真を撮ったスポットは
ウォーフデイルの村ケトルウェルKettlewellを
見下ろす丘の上。
私のお気に入りのウォーキングコースの1つです。
ケトルウェルは北イングランドの中心都市リーズから
車で1時間ちょっと(A65経由)の位置にあります。
話がそれますが、イギリス、特に田舎を旅行するなら
車がお勧めですよ。
鉄道やバスは都市部以外では本数が少なくなり、
動きが取れなくなります。
また、時刻表はあってないようなもんですよ。
お隣りのジェフなんか「ありゃフィクションじゃ」と
言ってます(^^;
イギリスは日本と同じく車は左側通行ですし、荷物が
多くなっても車ですとトランクに入れて移動できるので
楽ちんですよ。
さて、今回はドライストーンウォールDrystone wall
(石灰岩の壁)にご注目!
トップ写真からもフィールドがドライストーンウォールで
いくつものパターンに仕切られているのがわかりますよね。
ヨークシャーデイルズに限らず、ヨークシャーの
カントリーサイドでは、このドライストーンウォールが
他にはないヨークシャー独特の景観を構成する重要な要素と
なっています。
ヨークシャーデイルズは別名ライムストーンカントリーとも
呼ばれ、至る所にライムストーン(石灰岩)が見られます。
ドライストーンウォールはこのライムストーンで作られて
いるのです。
写真からもわかるようにドライストーンウォールは
さまざまな形状の石を積み上げただけのシンプルなものです。
が、何百年も前に作られたものが現在もそのまま残っているのが
少なくありません。
とはいえ、当然、崩れてしまう場合もあるわけでして、
その壁の修復がボランティアの重要な活動の1つになっています。
このドライストーンウォーリングは私が得意とする分野の1つ
なのですが、その話についてはまた別の機会にします。
壁がどうして作られたのかは諸説があります。
ファーマーが自分の農地の境界線を引くためとか
家畜を囲うためというのがまず考えられますよね。
また、ヨークシャーは風が強いので、農土や家畜が飛ばされない
ようにするためというのもあるでしょう。
さらにその昔、この地で絶大な権力を誇っていた各修道院が
自分たちの領地の境界線を明確にするために壁を作っています。
この場合は数キロにわたって壁が続いています。
トップ写真のフィールドはわりと整然と仕切られていましたが、
どこもそうなっているわけではありません。
上の写真はマラムMalham(リーズから車で約1時間)。
リトンデイルLitton dale(マラムから北に約30分)。
いかがでしょうか。
ドライストーンウォールがヨークシャーデイルズの
さまざまな表情を生み出していると思いませんか?
May 2007
コメント
すごい景色ですねえ
まさにファンタジ-の世界
びっくりですね
ドライストーンウォールって
壊れやすいんでしょうか?
>フラ・リッポ・リッヒさん
カキコありがとうございます。
石を積み上げただけのドライストーンウォールですけれど、きちんと原則に従って作られていれば数百年は持つと言われてますよ。
今後も拙ブログよろしくお願いしますね。
素敵な写真の数々を見て、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
もう8年くらい前になりますが、Skipton近くに住んでいました。週末、dalesの街を訪ね歩くのが大好きでした。雨の時もよくwalkingに出かけ、色々な表情を見せてくれるYorkshire Dalesがイギリスで一番好きです。
今は育児に追われる毎日でしたが、このブログに出会えて久しぶりにホッとする気持ちになりました。
>りいさん
素敵なコメントありがとうございます。
スキップトン近くに住んでみえたのですね。
今年こちらは夏らしい日がなく、朝晩は未だに
ヒーターが欠かせません。
これからも拙ブログをどうぞよろしくお願いします。