ヨークシャーデイルズの村マラムMalham郊外でドライストーンウォーリング中の
ボランティア仲間
さて、ボランティアといってもいきなり
「ボランティアします」
「じゃ、お願いします」
というわけにはいきません。
ヨークシャーデイルズ国立公園の公認ボランティアとして
認定されるまでにはクリアーしなければならないことがいくつかあるのです。
かくいう私もボランティアに応募したときは
ボランティアついでに新たなウォーキングルートが開拓できれば、
くらいにしか思っていませんでした。
今現在どうなっているのか確認していませんが、
私が認定されたときは次のような過程を経ました。
<応募後のインタビュー>
応募動機の説明、そして必要書類を提出して健康体であるか、犯罪歴がないかなどを証明
<必須トレーニング5回>
・ヨークシャーデイルズ国立公園幹部によるレクチャー
・地図やコンパス(方位磁石)をたよりに目的地まで
辿り着けるかテスト
・蘇生法を始めとした救急手当ての研修
など。
<選択トレーニング10回>
研修生として、トレーナー(ベテランボランティア)と一緒に
実際のボランティア活動に最低10回参加。
いろいろなボランティア活動から選択するのですが
主なのは以下の通りです:
*パトロール
・野生動植物の生態調査
・野生動植物保護地区や歴史的サイトへの不法侵入者が
いないかどうかチェック
・ウォーカーの人数やウォーカーがとるルートの調査
など
*ウォーキングルートの整備および清掃
*ガイドウォーク(ツアーガイドやファーム見学ガイド)
*修復作業(ドライストーンウォール、荒れたフィールド、
壊れかけた建造物 etc…)
計15回のトレーニング、そしてトレーニング後には
毎回レポートの提出(もちろん審査されます)が求められるので結構大変です。
実際、途中で多くの人が脱落してしまいます。
晴れて公認ボランティアとして認定されるともらえるのが下のユニホーム。
研修生には、よだれタラタラのアイテム!
ゲートの建て替え。
この日は濃~いキャラが集まりました(笑)。
水はけが悪い箇所に作った排水路。
灰色のコンクリート板を使うなどといった無粋なことはしません。
周りの景観と同化するよう周辺の石を掘り出して使用します。
ボランティアなんてさぞかしカタブツばかりと思いきや
例えば、トレーナーの車の中にベルベットやドアーズのCDが置いてあったりして
思わずニンヤリです。
ボランティア仲間の年齢、性別、職業、バックグラウンドはさまざま。
これまで似たようなフィールド内の人間との限られた小さな世界での
つき合いが少なくなかった私としては
こういうつながり悪くないです。
June 2007
コメント
ただ手伝うだけではボランティアと言いわないそうで、その道のプロが無償で奉仕するのがボランティアだとどこかで聞きました。ですから難しいんでしょうね。
みんなが古いものを守っていこうという心を持っているのはすばらしいことです。だから逆にパンクみたいのが生まれてくるんかなぁ。
うわぁ~☆参考になります!!!
公認ボランティアのユニホームをきている皆さん、とっても光ってますね(*^_^*)
>akanatさん
カキコありがとうございます。
少し見方を変えますと、ボランティアの人たちは、国立公園側から言われたからではなく、守りたいものがあるから自分たちで守る、という意識を持っています。この自分たちでやるんだ、というのはパンクのDo it yourself 精神にも通じてると思うのですが、どうでしょうか。
>ぼのぼのさん
カキコありがとうございます。
素朴でいい奴らですよ。
決して住みやすいとは言えないイギリスから私が未だに離れられないのは、デイルズとボランティア仲間のこの笑顔があるからですね。
ヨークシャーがぼのぼのさんをお待ちしていますからね!
ボランティアをするには、自分に知力や体力や気力が備わっていないとダメなのですよね。
役に立ちたければ、まず自分が強くならねば!と自戒する今日この頃。。。
>フェリママさん
カキコありがとうございます。
激しく同意です。私もいろいろな面でもっと強くならなければと常々思っていますよ。